3.7倍耐力壁
木造軸組み工法でOSBパネルや構造用合板を耐力壁として使うと今までは壁倍率2.5倍でした。平成30年に公布、施行された告示490号で新たな耐力壁の仕様が追加になりました。
- 構造用パネル(OSB t9mm以上)N50 外周部釘ピッチ75mm以下、中通り150mm以下で大壁3.7倍、真壁3.3倍です。
- 構造用合板(t9mm以上)CN50 外周部釘ピッチ75mm以下、中通り150mm以下で大壁3.7倍、真壁3.3倍です。
一般的にOSB合板と呼ばれる事が多く、勘違いしている方も多いですがOSBは合板でなくパネルです。その為使用する耐力壁により対応する釘が変わってきます。
嬉しいのは新告示を使うと一枚の壁で3.7倍+3.3倍=計7倍の壁倍率が取れます。これで筋交いを使わなくても済みます。土台のめり込みの防止のために添え柱を抱かせると筋交いが付けられなくて困っていたのですが、これでもう大丈夫です。
「嬉しいのは新告示を使うと一枚の壁で3.7倍+3.3倍=計7倍の壁倍率が取れます。」と貴社HPに書かれていますが、令46条内で、「大臣が定めるもの、0.5~5.0の範囲内で大臣が定める数値」と書かれています。
通常の壁量計算においては、最大5.0と思いますが、7倍を取ることが出来るのでしょうか?
杉浦様
コメント有難う御座います。
あまりコメントないので嬉しいです。
説明不足で申し訳ございません。
令46条の壁量計算ではおっしゃる通り壁最大5倍です。
令46条の壁量計算というのは
(1)地震力に対する必要壁量や風圧力に対する必要壁量の計算や
(2)壁配置の検定(4分割法)
の計算です。
木造3階建てや500㎡以上の木造や軒高9m以上の建物に課せられる
一般的にいう構造計算つまり許容応力度計算では壁倍率は7倍まで参入できます。
ただし構造計算(許容応力度計算)を行う場合でも、46条の計算(上限5倍)は別途必要です。
でもそれを計算しないで済む構造計算ルートがあります。
それが46条2項ルートです。(ルート2ではありません!)このルートを使うとは壁倍率が定められてないものを使っても建てられるので、
筋交いも、耐力壁もなしで頬杖だけで建てることも可能になります。(壁倍率換算で0.2倍くらいしか取れませんが、、、)
また耐力壁が足りないときは7倍壁を2重に重ねて14倍とすることも出来ます。
ただ高倍率壁は柱の引抜力が大きくなるので高耐力の柱脚金物が必要になってくるのが注意点です。